VISIT JEJU

下道里(ハドリ)には、隠れた宝石のような素敵なスポットがたくさんある。7月になると白いハマユウの花が満開になるトッキ島は、海岸から50ｍほど離れたところにあり、引き潮の際には歩いて渡ることができる。倭国の侵攻を防ぐため作られた石垣である別防鎮(ビョルバンジン)は、その目的とは異なり村を囲むその姿には温かみを感じる。下道海岸道路では小さな入江に出会える楽しみがあり、下道海岸は水遊びをするのにぴったりだ。また、下道漁村体験村が運営する「海女さん体験」を始めとする11個のプログラムを通して、海女たちの生活を体験してみるのも特別な経験となるだろう。

小さな漁村の入江である板浦浦口(パンポポグ)は、防波堤の内側は波が穏やかで水深も浅く、海水の色が美しいことから、シュノーケリングスポットとして有名だ。防波堤から少し海側に出ると水深が深くなり、大人が水泳を楽しむのに適している。シュノーケリングの装備は周辺の漁村組合やカフェでも借りることができる。海での時間を満喫したら、車で10分ほどのところにある新晶(シンチャン)風車海岸道路に行ってみよう。海の上に並んで立っている白い風車と薄紅色に染まる夕空と海の調和は、済州が作り出す幻想的な風景だ。

サーフィン人気が高まる中、済州はサーフィンの聖地として注目を集めている。中文穡達(チュンムンセクタル)海岸がもっとも有名だが、郭支(クァッチ)海岸、梨湖(イホ)テウ海岸もサーフィンに適したビーチとして知られている。サーフィンの講習や装備の貸出はレンタルショップで行っているため、初心者でもサーフィンを楽しむことができる。サーフィン以外にも、国際リーダーズクラブでは、海の上を散歩する感覚が楽しめるペダルボートや気軽に済州の海の中を体験できる半潜水艇に乗ることができる。また、海の絶景を鑑賞できるパシフィックランドのヨットツアー、済州海洋レジャー体験パークの水上地質トレイルなど、興味深いマリンレジャーがたくさんあるので、ぜひトライしてほしい。

済州の海が両手を広げて人々を歓迎する季節、夏！海水浴場ごとの海開きの日程は、郭支(クァッチ)、金陵(クムヌン)、 梨湖(イホ)テウ、 咸徳(ハムドク)、挟才(ヒョプチェ)が6月23日、金寧(キムニョン)、三陽(サミャン)、新陽(シニャン)ソプチ、中文穡達(チュンムンセクタル)、表善(ピョソン)、和順金色砂(ファスンクムモレ)が7月1日となっている。7月14～15日、21～22日に梨湖テウ海水浴場で開かれる 梨湖夜間コンサートと、27～29日に開かれる 梨湖テウ祭りも見逃せない。済州の伝統的な筏である「テウ」競技、各種公演、魚のつかみ取りなどの催しが楽しめる。また、7月の13～14日に咸徳海水浴場で開かれるステッピングストーンフェスティバルは、15回目の開催となる済州を代表するロックフェスティバルだ。

漢拏山から降りてくる氷水のように冷たく澄んだ水が流れる渓谷へ行こう。西帰浦市に位置するドンネコ渓谷は、青色の絵の具を溶かしたかのような水の色と、渓谷の両側に生い茂る亜熱帯の常緑樹が美しい景観を作り出している。7月14日にはエコパーティーも開催されるので、ぜひ申し込んでドンネコを存分に楽しんでほしい。ドンネコを海に向かって下って行った先にあるチョンモシシムトは、日差しに疲れた人々が涼みに訪れる渓谷だ。規模は小さいが、あずま屋やベンチが置かれており、日陰も多いため、清らかな水音を聞きながらゆったりと休むのに適している。観光客にはあまり知られておらず、おもに地元住民の憩いの場となっている。

「JEJU LIGHT ART FESTA」は光を媒介にしたライトアートの作品を披露する祭りだ。イギリスのライトアートの巨匠ブルース・マンローが済州の火山地形にインスピレーションを受けて造った作品が代表的な展示物だ。この他にも、ジェン・レウィン、トム・フルイン、ジェイソン・クルーグマン、イ・ビョンチャンなど世界各地から集まったアーティストたちのライトアートが6万坪の空間を光り輝かせる。JEJULAFは7月27日から10月24日までの期間、多彩な光で済州を彩る予定だ。

ジェラジンキャンプの済州オフロードコースでは、大自然を駆け抜けながら済州本来の姿を感じることができる。馬が行き来していた道に沿って作られた6.5kmのコースは、急勾配の坂道はもちろん、泥道、葦の草原、コッチャワル、ソンセミオルムなどを通る。オフロードインストラクターが同行する約1時間の体験コースで、スリル満点の区間もあれば、池の周囲を散歩する区間もある。心拍数の跳ね上がるエキサイティングな体験の後には、草原を悠々と駆けていく馬やノロジカにも会うことができる。

ビール好きなら済州ビール工場ツアーにでかけよう。済州にビール工場を造った済州ビールブランドの誕生ストーリーとビール製造工程を知ることができ、工場2階にあるパブでは造りたての済州ビールも味わえる。ツアーは予約制で、利用時間は13~19時だ。月、火、水曜はツアーは実施されていないのでご注意を。また、7月20~22日には昨年初めて開催された済州初のビール祭り「チャンフェスティバル」が開かれる。国内の地ビールを含む世界各国40種余のビールを味わうことできる。バスキングショーやDJingパーティー、フリーマケットなどの多様な催しも合わせて開かれる。

2012年にオープンしたキム・ギョンスクひまわり農場は、済州最大規模の約1万坪の土地に75万本のひまわりが咲き誇る。SNSでは夏シーズンのフォトスポットとして話題になっている。国産のひまわりの種から絞ったオイルチョコボールなどのお菓子も売っている。レッツランファームも、ケシの花からひまわりへと衣装替えを終え、観光客が訪れるのを待っている。太陽に向かって咲くひまわりをバックに思い出の写真を撮ろう。

済州島では、精製していない大麦を挽いた粉を「ボリケヨク」と呼ぶ。「ボリ」は麦、「ケヨク」は「ミスッカル」の済州方言であるが、「ミスッカル」とは玄米・麦・豆・ハトムギ・もち米・ゴマなどの穀物を煎ったり蒸したりしたものを粉にして混ぜ合わせた朝鮮の伝統食品である。麦には熱を冷ます効果があり、夏に適した食べ物だ。旧済州にある「スナコーヒー」では、夏から秋のはじめにかけて済州産の麦で作った「ボリケヨク」ドリンクが味わえる。また、西帰浦の南元にある「ヌヨンナヨン チョガチプ」では、牛乳にケヨクを入れて凍らせた氷を削って作った「ケヨクかき氷」が人気メニューだ。