VISIT JEJU

最初、済州島に行ってみたいと思わせるのはエメラルドの色の美しい海だが、少し時間をかけて済州を旅行すると中山間が魅力的に見え始める。新しい交通システムの導入でアクセスがもっと便利になった中山間の魅力10選をご紹介！

芸術人村という独特な別名を持つ楮旨里(チョジリ)。壁の絵や芸術作品、作家の生活が共存するこの村を歩くだけでも芸術の雰囲気を感じられる小さくて美しい村だ。 翰京面(ハンギョンミョン)、海抜120Mに位置したこの村は芸術人たちに村を開放し、地域の文化芸術の発展や文化観光コンテンツの活性化のために作られた。村の中には済州現代美術館、野外展示場、ギャラリーなどがあり、ゆっくり見回りながら村の所々にある芸術作品を鑑賞することもできる。また、新しく建築されたユニークで美しい建物も多い。個人のギャラリーや工房は不定期に営業している。

加時里(ガシリ)の広々とした菜の花畑と桜の道は「韓国の美しい道100選」にも選定されるくらい美しい道だ。 加時里村の道は平野という特徴を利用し、済州の牧畜文化を発達させてきた。 加時里周辺のオルムと牧場の道をつなぐ20Kmの長さの甲馬場(ガプマジャン＊朝鮮時代に作られた牧場)道の途中にある緑の牧草地で走るポニーと風力発電機、その後ろにある石垣を見ていると、日常を忘れさせてくれる。広い牧場にあるポニー体験公園にはポニー博物館、タラビ乗馬場などがあるので色々な体験もできる。

木々の間からこぼれる日差しに思わず感嘆の声をあげてしまいそうな森の中。映画アバターに出てくるジャングルの原始林が見られる幻想森コッチャワルは世界で唯一熱帯北方限界植物と寒帯南方限界植物が共存する自然生態公園だ。朝9時から5時まで毎時定刻から始まる森の解説は解説士と共に歩きながら、コッチャワルの説明とこの中で生きている多くの生命の物語を聞くことができる。１時間くらいコッチャワルの説明を聞くと、済州の自然をもっと深く知ることができ、コッチャワルをもっと楽しむころができる。

冬栢東山は中山間地域は原始の自然の姿のままに保存された「済州特別自治道記念物第10号」のコッチャワル地域。拒文(コムン)オルムから噴出した溶岩が流れて出来たビルレという岩盤層が広く分布し、水溜りや牛の形の湿地が形成されている。ツバキ群生地はもちろんさまざまな種類の植物や珍しい植物も自生していて学術的価値が高い。善屹(ソンフル)冬栢東山の湿地センターからスタートする森の道は湿地保護地域であるモンムルカク湿地までのコースだ。韓国どこでも見られない景観を持つ神秘のコッチャワル。毎日午前10時と午後２時に始まる自然環境解説者の説明を聞きたいなら予約は必須だ。

済州西側の中山間が新しいバスシステムの導入でバスでの旅行ができるようになった。東とは違ってワイルドな感じがする済州西側を探検したいなら、東広循環バスに乗れば良い。料金は1回1,200ウォン(乗り換え不可)。バスをよく利用すれば村の隅々と主な観光スポットすべて行くことができる。1968年盆栽を栽培する農場からスタートし、現在国家認定の民間庭園１号であるセンガッカヌン庭園は一番済州らしさを持つ庭園として知られている。中山間の自然環境と調和した建物として有名なお茶ミュージアム「オーソロック」。そしてその隣にある曙光(ソグァン)茶畑は伝統と現代が調和した姿がとても魅力的だ。ノリメ公園の9月は人造湖の周辺にガザニアとシバサクラ、野の花が満開する。

済州の西側の中山間は穏やかな感じがしてまるで母に抱かれたような安心を与えてくれる。済州東側の中山間地域も新しいバスシステムの導入でバスを利用して移動できるようになった。大川乗り換えセンターで両方向から出発する路線が運営される。また、観光地循環バスには交通観光案内者が乗車し、観光地の説明やさまざまな観光情報を提供してくれる。 榧子林(ビジャリム)は樹齢が500～800年くらいするカヤが2,800本あまりあり、単一の樹種の森として世界最大級の規模だ。そして世界最大の迷路テーマパークであるメイズランドは玄武岩とレイランドヒノキでできた５Kmの迷路があり、子連れ家族が楽しめるおすすめスポットだ。鉄路の上を自転車のペダルをこぎながら、済州の中山間を探検してみたいならヨンヌニオルム周囲の４Kmを走る済州レールバイクもおすすめだ。

クムオルムの火口には水がたまってできた、「ワンメ」と呼ばれる小さい火口湖がある。海抜427.5ｍ、往復１時間くらいかかるクムオルムの頂上から見られる稜線の景色はとても素晴らしい。火口湖は普段は水のない時が多い。火口湖に水がたまった景色が見たいなら、雨が降った次の日に行くのが良い。クムオルムの頂上からは挟才(ヒョプゼ)海水浴場と海の向こうの飛揚島(ビヤンド)も見られる。そして歌手イヒョリの「ソウル」、TWICEの「Signal」のミュージックビデオのロケ地でもある。

オルムに囲まれた松堂里(ソンダンリ)に位置したコスンセミオルム。オルムにある泉が海の方に流れずに山の方へと流れていくことからコスン・セミ(コスン：逆らう、セミ：泉)と名付けられた。海抜は約380ｍ。オルムの頂上からは済州東側の中山間の素朴な景色や周りにあるオルムが見られる。コスンセミオルムの向かいには貴賓舍(ギビンサ)と呼ばれる李承晩(イスンマン)元大統領の別荘がある松堂(ソンダン)牧場がある。牧場を歩けば、木々が ぎっしりと茂っている大きな庭園にいるような安らぎを感じられる。韓国の近代文化遺産として指定された貴賓舍の前にある巨大なエノキと近くにある杉林は神秘的の雰囲気を出している。牧場は私有地で一部だけを一般人公開していて、５月から10月の毎週火曜日と木曜日の午後２時～４時の間に開放している。営利目的やウエディングの写真撮影は禁止されている。

溶岩の流れた長年の歴史の痕跡の横に広がる未知の森。見知らぬ植物と独特な土の香りが混じり合って幻想的な雰囲気を醸し出してくれる。石でできた畑という意味のモチェワツは畑というより巨大な峡谷というくらい雄大で荘厳な姿だ。モチェワッ森道はモチェワッ森道とモチェワッソロンコッ道の二つのコースに分かれるが、二つとも西中川に沿って歩くコースだ。中にはフィトンチッド溢れるヒノキの森と杉の森があり、疲れた心身や凹んだ気持ちを元気にさせてくれる。西中川は済州で３番目の長い河川で、玄武岩と奇岩怪石でできている涸れ川だ。距離は約6.7Km、歩いて２時間30分くらい所要される。道は自然そのままにできた道なのでトレッキングには注意が必要だ。

肉質が柔らかく脂肪分が少ない馬肉はダイエットにとても効果的な食品だ。また、グリコーゲンが豊富に含まれていて、甘い味のユッケ、和え物などさまざまに調理される。済州産の馬肉は中山間の草原できれいな空気と水を飲んで育てられ、とても新鮮だ。馬肉はコース料理、ユッケ、しゃぶしゃぶなどさまざまな形で楽しむことができる。 中山間を旅行するなら、断然山菜ビビンバがおすすめだ。済州産のワラビ、にんじんなど新鮮な野菜をたっぷり入れた山菜ビビンバは栄養バランスが整っているのはもちろん、味もおいしい。